第1章 ヨーロッパ統合と国家―中央集権国家フランスの「ヨーロッパ化」か
1 ヨーロッパ統合をめぐる国家論
2 EUとは何か
3 フランス国家機構の「ヨーロッパ化」@―大統領と首相
4 フランス国家機構の「ヨーロッパ化」A―省庁の対応と省庁間調整
5 EUとフランス国家
第2章 地域国家の誕生か―ケベック
1 ケベック問題への新しい視座
2 研究動向
3 新たな理論の展開に向けて
4 ケベックは地域国家か
5 領域と説明責任
6 結び
第3章 民族連邦制国家
1 民族連邦制への注目
2 民族連邦制とそれをめぐる議論
3 事例の検討
4 まとめと展望
第4章 宗教と国家―イスラエルの民主主義
1 イスラエル国家の特徴
2 民主主義と宗教の関係
3 イスラエル国家の宗教性
4 多層からなるイスラエルの政教関係
5 イスラエルにおける民主主義の維持
第5章 紛争後の国家―モザンビーク
1 紛争から和平へ
2 紛争後のモザンビーク―その光と影
3 紛争収拾の現実
4 紛争収拾と和解のずれ
5 和解の行方
第6章 「党国家」中国
1 中国の政治体制
2 「党国家」維持の鍵としての人民代表大会制度
3 人民代表大会への党の領導手段
4 活発化する人民代表大会の活動と「党国家」の変容
5 「党国家」中国のゆくえ
第7章 新興民主主義国家―中央アジア
1 旧ソ連諸国における「民主主義」の意味
2 中央アジアにおける国家とナショナリズム
3 民主主義の導入と表出
4 中央アジアにおける民主化の諸相
第8章 国家の復活―バルト諸国の場合
1 バルト諸国にとっての国家
2 主権をめぐる闘争
3 独立への道
4 独立後の課題
第9章 民主化と国家
1 民主化と国家をめぐる二つの視点
2 多民族国家における民主化の過程
3 国際的要因と民主化
4 民主化と国家
第10章 多極共存型民主主義と国家
1 多極共存型民主主義の再検討に向けて
2 多民族国家における多極共存工学
3 制度工学による民主主義の実現
4 多民族共存と民主主義の実現のための処方箋
第11章 討論民主主義と国家
1 先進民主主義国家の抱える問題
2 フィシュキンの討論民主主義理論
3 「デリバラティブ・ポール」の構造
4 オーストラリアにおける二つの「デリバラティブ・ポール」の実施
5 「デリバラティブ・ポール」の問題点
6 「デリバラティブ・ポール」がもたらしたもの
第12章 国家と公正―日本
1 行動規定因としての公正
2 公正感の種類
3 調査研究
4 政治的評価における公正感