第1章 北村透谷のトポス
1 銀座煉瓦街と国府津…水の活力
2 小田原…批判精神をはぐくむ
3 花巻…恋愛論『厭世詩家と女性』の新しさ
第2章 立原正秋のトポス
1 三島…東富士地下水脈の治癒力『きぬた』の世界
2 鎌倉…闇夜を彩る火の文学『薪能』
3 千葉・岩手・信州・豊橋・飯田・蒲郡…四日間の旅の意味『辻が花』
4 三浦半島…神話生成の光と陰『剣ヶ崎』
5 両国橋と桜田門外…敗者の時代小説二篇『橋の上』と『雪の朝』
第3章 川端康成・井上靖のトポス
1 長谷…観音霊場の康成
2 伊豆湯ヶ島…温泉文学と観音信仰『虹いくたび』の〈銀の乳碗〉
3 伊豆湯ヶ島…描かれた子どものこころ『しろばんば』―洪作少年の言語形成過程―
第4章 中里恒子・大原富枝・幸田文のトポス
1 京都小倉山…しぐれともみじの日本文学『時雨の記』
2 土佐帰全山・向島…この父の子『婉という女』『流れる』