世界的にも乳幼児期の教育が重要視される中で、日本でも、これからの社会を生き向く力を乳幼児期の教育で培っていくことが目指されている。
環境を通して行う教育を基本とすることや、子どもの主体的な活動を大切にし、遊びを通しての指導を中心とするという考え方はこれまでと変わりありませんが、「育てたい資質・能力」や「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」などを育むために、保育の質を高めていくことが求められていると言える。
コンパクト版「造形表現」では、このような背景を踏まえながら、保育者が日常の保育の中で、子どもの造形活動をどのように理解し、どのように関わり、環境を整えていけばいいのかについて、基本的な知識や考え方をまとめた。各章の構成に関しては、子どもの造形表現をとらえるときに是非、押さえておいて頂きたい項目を厳選。その中では、日常の保育の中で出合うシーンを事例としてとりあげ、平易な解説をするように目指した。