保育者の役割は、目の前の子どもの安全を守り、刹那的に子どもと遊びながら時間を費やすだけで済むものではない。目の前の子どもとはいったいどういう存在で、保育の目標とは何か、子どもの発達に応じた保育とはどういうものか、乳幼児にふさわしい遊びはどのようなものなのか等々、より良い保育者であるためには、さまざまな問いが生じてくる。
本書は、そのような問いに答えようとするものである。2017年告示「保育所保育指針」に対応し、厚生労働省からの「保育原理」の教授内容に対する要求を満たしたうえで、「保育者を志望する読者にぜひ知っていてほしい」という事柄も盛り込んでいる。