子育てに必要なのは、単なるマニュアル的な「子育ての知識」ではなく、先人たちの思索や体験から生まれた教育思想や実際にあった教育例を、自分なりに消化して見につけた「子育ての知恵」である。本書に収めた教育に関する随想は、著者がこれまで先人たちの書物で学んだことやその時々の社会的出来事や個人的出来事とも関連させながら執筆したものである。すなわち、「子育てとは何か」「育てるとは何か」、人を育てるための心構えと実践のあり方を追求した本質に迫る随想集である。

第1部「子育て」に対する心構え　�@「絶対的に愛され愛された」という記憶�Aそもそも「愛」とは何かを考える�B教育における「愛」という名の「虐待」？�C「信頼」が子どもの正しい発達を促す�D「忍耐」も子育ての重要な要素�E「ほめてやらねば、人は動かず」�F「ほめる」と「叱る」は車の両輪�G子どもの短所を長所として生かす！�H「錐と槌とに使い分けなば」�I「みんなちがって、みんないい」第2部子どもの能力を引き出すための知恵　�J「子育て」における機・度・間�K子どもは天からの「預かりもの」�L子どもの質問にも真摯に耳を傾ける�M徹底して「見守り」、「待つ」�N「過保護」と言われる程の援助を�O子どものとって「遊び」とは？�P遊びの中で子どもの「自制心」も育つ�Q「心で見なければ、物事は良く見えない」�R「育てるとは自信をもたせること」�S「自信」が「自己肯定力」につながる第３部子育てに励む母親、幼稚園・小学校教諭に期待されること　21「母の行動、子が見て学ぶ」22「まねる」だけが学びではない23子どもを生かす魔法の言葉24母親の「過干渉」が小学校教育を潰す？25「よい子育て」と「うまい飴作り」26子どもが生き生き出きる「空間」を！27相手を尊重し、思いやる言葉かけを！28「教師は水車たれ！」29子どもの心に火をつける教師に！30.「子どもから」の保育を！