[著]半田英俊
価格(税別): ¥ 3,200
明治時代に日本が発行したすべての「外債」(外国で発行した債券)について、時代ごとの政治状況、関連人物の動向等を踏まえつつ、詳細に分析する。外債は、明治初年時には、鉄道をはじめとする近代化に必須の社会インフラ整備のための財源として、また、禄制の廃止により企図した財政健全化の財源として募集された。一方、明治後期においては、対露開戦準備と日露戦争勃発後の膨大な軍事費のために調達された。すなわち、<明治期における一一回の外債発行は日本国の行く末に大きく影響を与えた>(「むすび」)のである。
・はじめに・第一章:明治二年四月〜明治三年閏一〇月《九分利付外債の目的と募集》・第二章:明治四年七月〜明治五年二月《井上財政の開始と七分利付外債の募集計画》・第三章:明治五年三月〜明治五年五月《米国における吉田の起債活動》・第四章:明治五年五月〜明治六年一月《英国における吉田の起債活動》・第五章:明治六年一月〜明治八年七月《井上財政の終焉と外債の使途》・第六章:明治三二年六月〜明治四三年五月《帝国憲法体制下における明治期外債募集》・むすび