コロナ禍を経た社会の変容、急激な少子化、若者の結婚離れをはじめ、「生活」と「家族」をめぐる近年の動静を踏まえ、2016年版を大幅に変更、構成の充実を図った改定版。
第1部「生活を考える」では、誤解されやすい家政学という学問が、そもそも“幸せな生活を探究し続ける科学”であることの意義を解き明かし、その可能性をさまざま研究実績から指し示す。同時に、その家政学を成り立たせる「科学/学問」の社会における在り方について、あらためて考察する。
第2部では「家族と生活を考える」について考える。「家族」のとらえ方そのものの多様性から説き起こし、「家族」の起源や成立に関しての人類学をはじめとする諸学問による膨大な研鑽の精粋を紹介。そのうえで、日本の家族の実態について、最新のデータを基に考察を加えた。